構造化マークアップは、ウェブページの情報を検索エンジンに効果的に伝えるための手法です。現在、構造化マークアップには主にMicrodata、RDFa、JSON-LDの3つの形式があります。本記事では、それぞれの形式の特徴と実装方法について解説します。
- Microdata
Microdataは、HTML5の仕様の一部として提案された構造化マークアップの形式です。Microdataを使用することで、HTMLタグに直接itemtype
やitemprop
といった属性を追加し、構造化データを記述することができます。
特徴:
- HTMLタグに直接属性を追加するため、データとマークアップが密接に関連付けられます。
- 読みやすく、理解しやすい形式です。
実装方法:
- HTML要素に
itemscope
属性を追加して、構造化データのスコープを定義します。 itemtype
属性を使用して、データの種類(例:商品情報、レビュー情報など)を指定します。itemprop
属性を使用して、各要素のプロパティ(例:商品名、価格など)を指定します。
- RDFa
RDFa(Resource Description Framework in Attributes)は、HTML、XHTML、XMLなどのマークアップ言語に構造化データを追加するための形式です。RDFaは、vocab
やproperty
といった属性を使用してデータを記述します。
特徴:
- さまざまなマークアップ言語に対応しています。
- 豊富なデータ表現が可能です。
実装方法:
- HTML要素に
vocab
属性を追加して、データの語彙(例:schema.org)を定義します。 typeof
属性を使用して、データの種類を指定します。property
属性を使用して、各要素のプロパティを指定します。
- JSON-LD
JSON-LD(JavaScript Object Notation for Linked Data)は、JSON形式を用いた構造化データの記述方法です。JSON-LDは、<script>
タグ内にデータを記述し、ページの情報を構造化します。
特徴:
- データとマークアップが分離されているため、コードの可読性が高いです。
- Googleなどの主要な検索エンジンが推奨している形式です。
- 追加や変更が容易で、メンテナンスがしやすいです。
実装方法:
<script>
タグにtype="application/ld+json"
属性を追加して、JSON-LD形式であることを指定します。- JSONオブジェクト内に
"@context"
を使用して、データの語彙(例:schema.org)を定義します。 "@type"
を使用して、データの種類を指定します。- 各要素のプロパティ(例:商品名、価格など)をJSONオブジェクト内に記述します。
まとめ
構造化マークアップの3つの形式、Microdata、RDFa、JSON-LDは、それぞれ独自の特徴と実装方法を持っています。プロジェクトの要件や目的に応じて、適切な形式を選択し、ウェブページに構造化データを追加することで、検索エンジンによる情報の理解が向上します。
JSON-LDがGoogleなどの主要な検索エンジンに推奨されているため、特別な理由がない限りはこの形式を選択することが一般的です。ただし、構造化マークアップを効果的に活用するためには、定期的なチェックと更新が必要です。構造化データの導入により、ウェブサイトの検索エンジン最適化を向上させましょう。